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初めて外壁塗装をする方にもわかる【塗料9種類の特徴・価格の比較まとめ】

 2020/10/13 オススメ 塗装工事メモ   666 Views

沖縄での住宅の外壁塗装工事の際に、最も気になることの一つが、主な塗料の種類や、耐久性(メンテナンス周期)・価格の違いではないでしょうか。「シリコン塗料やフッ素塗料って何?」「ハイブリッド塗料とは?」など、外壁の塗料を選ぶ際に理解しておくと良いポイントや、各塗料の特徴について、解説します。塗料ごとのおすすめメーカー品についてもご紹介するので、参考にしてくださいね。

Contents

外壁塗装の費用相場はどれくらい?

 

外壁塗料の選び方で耐用年数が変わる

初めて外壁塗装をする方にもわかる【塗料9種類の特徴・価格の比較まとめ】
外壁の塗料の素材や性能は実に様々ですが、耐久性の良いものを選ばないと、すぐに塗り替えや補修が必要になってしまいます。

特にモルタルの外壁で最も起こりやすいトラブルである「ひび割れ(クラック)」は、早めに対処しないと雨水を溜め込んでしまい、下地を傷める原因になります。
また住宅の外壁で最も主流なサイディングなら、サビの発生や、塗膜の劣化によって白い粉が現れる「チョーキング現象」などが起こります。

初めて外壁塗装をする方にもわかる【塗料9種類の特徴・価格の比較まとめ】

ひび割れやチョーキングなどの補修時には、必ず外壁の塗り替えが行われます。
セメントモルタルの他、鉄・アルミ・木材・コンクリートなどの外壁は、塗料で皮膜を作ることにより、腐食や劣化を防いでいるのです。

日々風雨にさらされてしまう外壁は、家の中を守ってくれる重要な部位です。
大切な建物を保持するためにも、適した塗料の選び方について、チェックしておきましょう。

外壁塗料の種類の比較一覧(耐用年数/施工価格)
こちらは、外壁塗装の主な塗料のメンテナンス周期・リフォーム費用の比較表です。

それぞれの特徴については後述しますが、外壁塗料を選ぶ際には、以下を参考にしてみてください。

 

塗料 耐用年数 施工価格(㎡)
アクリル        3〜8年   1,000〜1,800円/㎡
ウレタン        5〜10年   1,700〜2,500円/㎡
シリコン        7〜15年   2,300〜3,500円/㎡
フッ素         12〜20年  3,500〜4,800円/㎡
ラジカル        8〜16年   2,200〜4,000円/㎡
セラミック(断熱/遮熱)  10〜25年   2,300〜4,500円/㎡
または               5,000〜14,000円/㎡
(※天然石調にする場合)
光触媒 10〜20年 3,800~5,500円/㎡
無機 10〜25年 3,500〜5,500円/㎡
ナノテク 10〜15年 2,400〜5,500円/㎡

 

知っておくと安心!塗料の分類・違いについて

それぞれの塗料のメリット・デメリットの話をする前に、まずは塗料の構成や分類について解説しておきましょう。

 

知っておくと安心!塗料の分類・違いについて
塗料の材料には、以下の4つが使われています。

 

①顔料

カラー付けに使われる。
(サイディングなどを透明な色で塗装したい時に用いられる「クリヤー(クリアー)塗料」には、顔料は入っていない。)

②合成樹脂

塗料の耐久性を左右する。「シリコン」「フッ素」など。

③希釈剤(水性/油性)

顔料や合成樹脂を溶かして塗りやすくする、「水」「シンナー」などの薄め液。

④添加剤

特別な機能を付加する。
防腐剤、乾燥剤、艶(つや)を加減する「艶消し材(艶調整材)」、密着性を上げる「湿潤剤」、粘度を上げる「タレ止め剤」など。
好みの塗料を選ぶためには、この内の「合成樹脂」や「水性/油性」の違いについて理解しておくと安心です。

 

【合成樹脂(アクリル/ウレタン/シリコン/フッ素)の違い】

「合成樹脂」は、塗料選びの際のキーポイントになります。
塗料の耐用年数・グレードを最も左右します。

合成樹脂には4種類あり、アクリル<ウレタン<シリコン<フッ素の順で耐久性が高くなります。

「シリコン塗料が良いらしい」「フッ素塗料は長年持つけど、高額」といった噂を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、これはまさに、合成樹脂によって劣化のしにくさが異なることを表しています。

 

【最近話題の「ハイブリッド塗料」とは?】

高機能な外壁塗料に「ハイブリッド塗料」というものがあります。
ハイブリッドとは、性質の異なる複数の成分を混合・組み合わせることを意味します。

今回ご紹介する「ラジカル塗料」や「セラミック塗料」といった塗料は、シリコンなどの合成樹脂と、特有の成分を混合(ハイブリッド)して作られています。

例えば、シリコン樹脂と、セラミックという素材、それぞれの良さを活かした「シリコン+セラミックを混合したハイブリッド塗料」などがあります。

さらに、このような塗料はすべて「水性/油性」「1液型/2液型」に分けることができます。

知っておくと安心!塗料の分類・違いについて

【「水性塗料」と「油性(溶剤・弱溶剤)塗料」】


水性塗料と油性塗料は、塗装時に使用する「希釈剤(薄め液)」が異なります。
水性塗料には水が、油性塗料にはシンナーなどの有機溶剤が用いられます。

長い間、油性のほうが耐久力があるとされ、外壁には「油性(溶剤)塗料」が採用され続けてきました。
しかし、シンナーの強い臭いや、引火性、環境への影響を懸念する方もいらっしゃるでしょう。

そこで最近は、環境に優しい「水性塗料」や、弱いシンナーを活用して臭いや刺激を抑えた「弱溶剤」という種類の油性塗料の開発が進んでいます。
現在は「水性塗料」「油性(溶剤・弱溶剤)塗料」ともに、長寿命で外装に利用しやすい商品が増えています。

 

 

【「1液型」と「2液型」】

そして水性塗料と油性塗料には、それぞれ「1液型」と「2液型」と、2タイプあります。
(ただし流通している水性塗料のほとんどは、1液型の製品です。)

「1液型」のほうが施工しやすいという特徴があり、一方「2液型」は取り扱いが難しく対応できる業者が限られていますが、1液型よりも質が高く、塗れる素材も幅広いという魅力があります。
同じ油性のシリコン塗料であっても、1液型より2液型のほうが塗装箇所を選ばない上、長持ちしやすいというわけですね。

>> 塗料の”1液型”と”2液型”の違い・メリットとデメリットとは?

1液型の塗料であっても耐久力がある製品は多いですが、もしも不安な点があればリフォーム会社に確認してみると良いでしょう。

 

知っておくと安心!塗料の分類・違いについて

【艶(つや)の有無について】

外壁塗料は、艶(つや)の有無をある程度なら選ぶことができ、艶のパターンは「艶消し(マット)/3分艶/5分艶(半艶)/7分艶/艶あり(光沢度が7分以上)」の5種類があります。

ところで、「艶があるほうが、長持ちする」という説を聞いたことはあるでしょうか。

販売されている製品の多くは、元々は光沢度が70%以上ある、「艶あり」塗料です。
その中に、添加剤の一種である「艶消し材(艶調整材)」を混ぜることで光沢を抑えられるのですが、艶消し材を入れない場合と比べると、塗料の耐性が微妙に落ちてしまう傾向があるのです。

ただし、最初から「艶消し」塗料として製造されている水性塗料も多くあり、この場合は耐久性が落ちる不安はありませんが、艶を追加することはできないため、必然的に光沢がないデザインになります。

艶がある仕上がりにしたいかどうか、あらかじめイメージしておくと良いでしょう。

主な外壁塗料9種類の特徴・費用相場

以下からは、外壁の塗料を選択する際に最も重要な、アクリルやシリコンなどの耐久性・価格の違いを比較していきます。

リフォーム時には、工事にかかる金額だけではなく、この先同じ家に何年住み続けるか、また何年毎に塗り直しのメンテナンスが必要になるかも考えて、コストパフォーマンスの良い塗料を選びましょう。

それぞれの塗料のおすすめメーカー品もご紹介するので、参考にしてみてください。

1.アクリル塗料の特徴・価格

「アクリル塗料」は、塗料の主成分がアクリル樹脂の塗料のことを指します。
軽量なので重ね塗りしやすく、また光沢があり発色しやすいため、調理家電や自動車の上塗りでよく使用されています。

最も安価な塗料ですが、耐用年数が3〜8年程度と短く、すぐに塗り直しのメンテナンスが必要になるため、最近では外壁のメンテナンス用として採用されるケースは多くありません。

 

【アクリル塗料の平米単価の目安】

アクリル塗装の費用相場は、1㎡あたり1,000〜1,800円程度と、最も低価格な塗料です。
頻繁に塗り替えたい箇所に使えば、大変リーズナブルと言えます。

 

【アクリル塗料が向いている家】

・とりあえず施工費を安く抑えたい
・こまめに塗装リフォームをしたい

 

【アクリル塗料のおすすめメーカー品】

日本ペイント『オーデグロス』
(水性1液型・艶有り〜艶消しすべてに対応)
外装にも内装にも適した、艶が美しい水性塗料です。
防藻・防カビ機能も付加された、アクリル塗料の中でも高性能な商品です。
関西ペイント『アレスアクアグロス』
(水性1液型・艶有り/7分艶/5分艶/3分艶に対応)
コンクリート・モルタル・スレート板といった外装材や内装材に適用できます。
塗膜の厚みが大きく肉持ちがあり、光沢にも優れた仕上がりを実現します。
防火材料認定品なので、安心感があります。

2.ウレタン塗料の特徴・価格

 

主成分がウレタン樹脂である「ウレタン塗料」は、柔らかい素材なので密着性に優れています。
ゴルフボールの塗装にも使われるほど細かい箇所や曲面にも対応でき、複雑な形状の外壁にも最適です。
またモルタル・鉄・アルミ・コンクリートの外壁とも相性が良く、弾力がありゴムのように伸縮する製品もあるので、木材にも塗装可能です。

剥がれにくく硬度があり、耐用年数は5〜10年です。
独特の光沢感があるタイプが多いので、仕上がりが気になる方は避けたほうが良いでしょう。

 

【ウレタン塗料の平米単価の目安】

ウレタン塗料の施工費は、1㎡あたり1,700〜2,500円位です。
10年に1回は塗り直しを行いたい方にはお手頃な塗料と言えるでしょう。

 

【ウレタン塗料が向いている家】

・できるだけ施工費を安く抑えたい
・剥がれが気になっている箇所があるので補修したい

 

【ウレタン塗料のおすすめメーカー品】

日本ペイント『水性ファインウレタンU100』
(水性1液型・艶有り〜艶消しすべてに対応)
日本ペイント社の人気塗料『ファインウレタンU100(弱溶剤2液型)』を、環境に配慮した水性塗料へと改良した製品です。
透湿性が高く、防藻・防カビ性もあり、艶やカラーの調整にも柔軟に対応できます。
エスケー化研『クリーンマイルドウレタン』
(弱溶剤2液型・艶有り/7分艶/5分艶/3分艶に対応)
ウレタン樹脂をベースに、汚れに強いセラミック成分を配合したハイブリッド塗料です。
どのような旧塗膜にもしっかり密着するため、塗り替えにも一時的な補修にも役立つ、万能な塗料です。

3.シリコン塗料の特徴・価格

 

主成分がシリコン樹脂でできている「シリコン塗料」は、総合的に住宅保存にかかるコストを大きく削減できると言われるほど、非常にコストパフォーマンス性の高い塗料です。
「塗料選びに迷ったら、シリコンが良い」と勧める塗装業者も多く見られます。

耐久性・耐水性・費用などのバランスが良く、耐用年数は約7〜15年です。
透湿性に富んでいるため結露が発生しにくいことも、人気の理由の一つです。

 

【シリコン塗料の平米単価の目安】

シリコン塗料の1㎡あたりの施工費は2,300〜3,500円位です。
比較的安価で、長持ちする塗料を使いたい方に最適な塗料です。

 

【シリコン塗料が向いている家】

・コストパフォーマンスに優れた塗料を使いたい
・長年使われていて安心できる塗料を採用したい
・外壁の塗り直しも結露対策も行いたい

 

【シリコン塗料のおすすめメーカー品】

エスケー化研『クリーンマイルドシリコン』
(弱溶剤2液型・艶有り/7分艶/5分艶/3分艶に対応)
シリコン樹脂にセラミックを配合したハイブリッド塗料で、汚れが付きにくく高性能。
サイディング・モルタル・ALC・アルミ・ステンレスなど、様々な素材に対応します。
期待耐用年数は12~15年なので、リーズナブルな値段で外壁を長持ちさせたい方にも最適です。

日本ペイント『パワーオーデフレッシュSi』
(水性2液型・艶有り〜艶消しすべてに対応)
『パワーオーデフレッシュSi』は、水性の2液型塗料として注目されている商品の一つです。
耐候性・防水性の高さが抜群で、汚染物質が付着しにくい塗膜を作り、建物を守り続けます。

4.フッ素塗料の特徴・価格

 

フッ素樹脂を使った「フッ素塗料」は、耐熱性・耐寒性が高いため、あらゆる気候に対応できる上、耐用年数も12〜20年と非常に長いのが特徴です。
費用が高いので、一般住宅では、外壁よりも施工面積の狭い屋根にのみ採用されるパターンが多いです。
雪が滑り落ちやすいので、積雪地帯の屋根の塗装でも親しまれています。

酸性雨や紫外線に強く、汚れが付着しても雨で流れ落ちるため、長い期間メンテナンスをしないで済むことから、陸橋や鉄塔、高層ビルなどの塗装でも好まれています。

 

【フッ素塗料の平米単価の目安】

フッ素塗料での施工費用は、1㎡あたり3,500〜5,000円とやや高額です。
タイプや機能によって価格が大きく異なりますが、1㎡につき2,000〜2,500円位で施工できる商品もあります。

初期費用はかかりますが、これからも長く住む予定の家で、今後の塗り替え頻度を減らしたい場合には適している塗料です。

 

【フッ素塗料が向いている家】

・高級な外壁塗料を使用したい
・立地的に頻繁に外壁塗装を行うのは大変
・次世代の家族も住めるよう、家を長持ちさせたい

 

【フッ素塗料のおすすめメーカー品】

日本ペイント『ファイン4Fセラミック』
(弱溶剤2液型・艶有り/7分艶/5分艶/3分艶に対応)
フッ素とセラミックによる超高耐久の塗料です。
下地を選ばず塗装可能で、バイオ技術で、藻やカビの発生を防止します。
「長期間にわたって美観を保ちたい」という方にもおすすめです。
エスケー化研『水性弾性セラタイトF』
(水性2液型・艶有り/7分艶/5分艶に対応)
水性2液型で、フッ素×セラミックの高機能なハイブリッド塗料として人気のある商品です。
大気中にある排気ガスなどが付きにくい構造である他、親水性・防水性にも大変優れており、外壁内部への雨水の浸入をしっかり防ぎます。

ここまでは、合成樹脂である「アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素」を主成分とした塗料についてご紹介しました。
以下からは、上述したウレタンやシリコンなどを配合して作られている、最新のハイブリッド型塗料について解説します。

5.ラジカル塗料の特徴・価格

 

「ラジカル塗料(ラジカル制御型塗料)」は、これまでの塗料で多かったチョーキング現象の発生を抑えるために開発され、2012年に発売を開始した新しい塗料です。
塗膜の劣化・変色を防いでくれる、「高耐候酸化チタン」や「光安定剤」を主成分としています。

製品によって、アクリル・シリコン・フッ素など、一緒に配合されている合成樹脂の成分は異なります。
耐用年数は8〜16年です。

 

【ラジカル塗料の平米単価の目安】

ラジカル塗料でのリフォーム費用は、1㎡あたり2,200〜4,000円が目安です。
価格帯は従来のシリコン塗料、耐久力は従来のフッ素塗料とほぼ同等であることから、外壁塗装で首位の塗料になると期待されています。

 

【ラジカル塗料が向いている家】

・比較的リーズナブルで高性能な塗料を使いたい
・シリコン塗料と同等のコストパフォーマンス性を求めている
・最新技術の塗料を試したい

 

【ラジカル塗料のおすすめメーカー品】

日本ペイント『ニッペ ファインパーフェクトトップ』
(弱溶剤1液型・艶有り/7分艶/5分艶/3分艶に対応)
日本初のラジカル塗料として開発・発売されたのは、日本ペイント社の水性1液型塗料『パーフェクトトップ』でした。
そして『ファインパーフェクトトップ』は、より丈夫な塗膜と美しい艶を誇る、油性のラジカル塗料です。
サイディングや木・鉄部などに幅広く施工でき、オプションで強力な防カビ機能も追加可能です。

エスケー化研『エスケープレミアムシリコン』

(水性1液型・艶あり/5分艶(半艶)/3分艶に対応)
緻密なハイブリッドシリコン樹脂をベースに作られた、ラジカル制御型塗料です。
従来の水性塗料と比べて艶が美しく、また期待耐用年数は14~16年と長く、紫外線(UV)・熱・湿気などによる塗膜の劣化を防ぎます。

6.セラミック塗料(断熱塗料/遮熱塗料)の特徴・価格

セラミックが配合された塗料のことを「セラミック塗料」と言います。

セラミック塗料と呼ばれる物には、主に以下のような3つのタイプがあります。

①セラミックビーズを加えることで熱を遮断し「断熱」や「遮熱」の効果を発揮する
②親水性が高いため外壁が汚れにくくなる「低汚染性」の機能がある
③陶磁器の材料を吹き付けることにより「石材調のデザイン」にできる

 

耐用年数は約10〜20年ですが、合成樹脂の成分によって変化します。
例えば、セラミック+シリコン配合の塗料よりも、セラミック+フッ素配合塗料のほうが、耐久性が高いわけですね。

 

6.セラミック塗料(断熱塗料/遮熱塗料)の特徴・価格

 

ちなみに「断熱塗料」と「遮熱塗料」は、性質が異なります。
「断熱塗料」は、日光を取り入れつつ、室内⇔室外の熱を行き来しにくくする働きをするのが特徴で、夏の冷房・冬の暖房どちらの効率も向上させます。
一方「遮熱塗料」の場合は、太陽の光を遮ることによって自然光の熱をカットするため、夏場は涼しく感じますが、冬場も室内の温度が下がってしまう可能性があります。

なお、セラミック塗料の代表格である『ガイナ』の場合は、遮熱・断熱どちらの効力も発揮するため、暑い日差しを遮りつつ、室内環境を一年中快適にしたい方から好評です。

 

【セラミック塗料(断熱塗料/遮熱塗料)の平米単価の目安】

セラミック配合塗料の施工費用は2,300円〜4,500円/㎡、断熱・遮熱効果の高い『GAINA(ガイナ)』であれば3,500〜4,500円/㎡位です。
ただし石材調のデザインにしたい場合は、施工時に非常に手間がかかるため、約5,000〜14,000円/㎡のコストが必要です。

 

【セラミック塗料(断熱塗料/遮熱塗料)が向いている家】

・省エネ効果があり、光熱費削減の効果を期待できる塗料で施工したい
・吹き抜けや2階リビングがあり、夏場の外からの熱気が厳しい
・意匠性の高い石材のような外観にしたい

 

【セラミック塗料(断熱塗料/遮熱塗料)のおすすめメーカー品】

日進産業『GAINA(ガイナ)』(水性1液型・艶消しタイプ)

断熱塗料・遮熱塗料として有名な『ガイナ』は、当サイト・リショップナビでもリフォーム実例が非常に多い人気製品です。
元々、宇宙ロケットの打ち上げ時の超高温にも耐えられる技術を応用して作られた塗料で、耐熱温度は何と、-100℃~+150℃。
家の中を、夏の暑さや冬の寒さから守ってくれます。

日本ペイント『ニッペ パーフェクトセラミックトップG』
(水性2液型・艶あり〜艶消しすべてに対応)

ラジカル制御技術を誇る『パーフェクトシリーズ』に、セラミックハイブリッド技術を取り入れた、耐候性の高い水性2液型塗料です。
フッ素塗料以上に高い耐久力を持つ上、燃えにくい素材なので防火性にも優れています。

アぺティー『アトモス』(水性)

天然石調の豪華な外壁に仕上げたい方から、好評のシリーズです。
吹き付け材による施工で、顔料では表現できない、深みのある色・風合いの外観にできます。
また多孔質なホタテの貝殻が配合されているので、湿気を吸収&放出しながら湿度を調節してくれます。

7.光触媒塗料の特徴・価格

 

「光触媒塗料」は、白色の顔料である「酸化チタン」の性質を利用した塗料です。
酸化チタンが、太陽光から放出される紫外線が当たって化学反応を起こすことで、壁面に着いた汚れを分解します。

耐用年数は10〜20年もあると言われており、雨水を利用して汚れを自然に洗い流してくれるという魅力もありますが、現在主流な塗料の中では最も高額です。

なお、紫外線や水(雨)が当たらないと効果を発揮しにくいため、隣家との距離が近い/日当たりが悪い建物では、相性が合わない場合があります。
また主原料が白色顔料であるため、濃いカラーの外壁にはできません。

元はTOTO社が開発した製品『ハイドロテクトコート』が始まりでしたが、同製品は2017年6月に生産を停止しており、現在は施工が容易な新商品が他メーカーから販売されています。

 

【光触媒塗料の平米単価の目安】

光触媒塗料での塗装は、1㎡につき3,800〜5,500円位は必要です。
リフォーム費用はかかりますが、掃除の手間や塗り替え頻度が軽減することを考えると、メンテナンスしやすい優良な塗料と言えます。

 

【光触媒塗料が向いている家】

・日当たりが良い家に住んでいる
・外壁の手入れの頻度を減らしたい

 

【光触媒塗料のおすすめメーカー品】

ピアレックステクノロジーズ『ピュアコート水性』
(水性1液型・5分艶以下を推奨)
高耐久なフッ素樹脂をベースとした、グレードの高い光触媒コーティング材です。
塗膜の表面に水がなじむ超親水性タイプなので、壁に付いた汚れの下に雨水が入り込み、浮き上がらせて洗い流します。
日の光が当たりにくい北側の壁でも、汚れ防止対策ができるので安心です。
オプティマス『オプティマスホワイトペイント』
(水性1液型・艶消しタイプ)
白いカラーの外壁を美しく保ちたい方に最適なのが『オプティマスホワイトペイント』です。
光触媒機能によって汚れを自然に落とすだけではなく、オプティマス社の長年の塗料製造技術を活用し、ひび割れしにくく耐候力のある丈夫な外壁に仕上げます。

無機塗料の特徴・価格

 

「無機塗料」は、無機物(鉱物)を主成分としています。
チョーキングや色あせといったトラブルは、有機物の劣化によって引き起こされるため、無機物を使った塗料であれば外壁が汚れにくいというメリットがあります。
また不燃性が高いことでも人気があります。

 

ただ無機質だけでは固すぎて、ひび割れが発生しやすくなるので、現在「無機塗料」と呼ばれている製品はほぼ、最低限の量の有機物(合成樹脂)と混合した「有機・無機ハイブリッド塗料」です。

耐用年数は10〜25年で、フッ素塗料や光触媒塗料よりも強いと期待されていますが、具体的な耐久性は、混ぜる有機物がアクリルかシリコンかなどで変動します。

なお前述した「セラミック」も、無機物の一種であるため、セラミック塗料と無機塗料は仲間と考えて良いでしょう。

 

【無機塗料の平米単価の目安】

無機塗料のリフォーム費用は、おおよそ3,500〜5,500円/㎡です。
非常に長持ちすることを考えると、決して高額ではないと言えるでしょう。

 

【無機塗料が向いている家】

・耐久力が高いと注目されている塗料を採用したい
・燃えにくい塗料で、防火性の高い外壁にしたい

 

無機塗料のおすすめメーカー品

関西ペイント『ムキフッソ』

(弱溶剤2液型・艶あり/5分艶(半艶)/3分艶対応)
大手塗料メーカーである関西ペイント社が、長い間研究を重ねて開発に成功した製品です。
従来のフッ素塗料は、海浜地区では塗膜が劣化していきやすいという弱点がありましたが、『ムキフッソ』は紫外線・塩・水分などにも影響されにくい、超高耐久な無機×フッ素のハイブリッド塗料です。

エスケー化研『スーパーセラタイトF』

(水性1液型・艶あり/5分艶(半艶)/3分艶対応)
1液型の塗料は塗れる素材が限定されがちですが、『スーパーセラタイトF』なら、コンクリートやセメントモルタル・ALCパネル・GRC板など、様々な素材に適用できます。
こちらも無機×フッ素を融合した塗料です。臭いがなく体にも優しい水性塗料なので、外装だけではなく、マンション・オフィスなどの内装の塗装にも適しています。

9.ナノテク塗料の特徴・価格

 

「ナノテク塗料」は、アクリルシリコン樹脂が配合された、水性塗料の一種です。

通常の塗料に使われている合成樹脂は、石油系の原料で、CO2の排出量が多くなってしまうことが懸念されていました。
そこでナノテクノロジーを駆使し、合成樹脂(アクリルシリコン)の含有量を最小限に抑えた塗料として開発されたのが「ナノテク塗料」です。

CO2削減による地球温暖化の抑制の他、シックハウス対策としても有効と考えられています。
燃えにくい素材なので、防火性も高いです。

防カビ性があり、雨水で汚れを落とす力もあるため、外壁を長持ちさせることが可能で、耐用年数が10〜15年と長いのも特長です。

ただし、他の塗料と比べると対応できる会社が少ないため、業者探しが大変かもしれません。

 

【ナノテク塗料の平米単価の目安】

ナノテク塗料でリフォームする際には、1㎡あたり2,400〜5,500円円程度の施工費がかかります。
製品によっては低価格なので、施工できる業者に出会えるなら、選択肢の一つとして考えてみても良いかもしれませんね。

 

【ナノテク塗料が向いている家】

・カビや藻が発生しにくい塗料を採用したい
・燃えにくく、環境にも優しい塗料を使いたい

 

【ナノテク塗料のおすすめメーカー品】

水谷ペイント株式会社『ナノコンポジットW防藻+』
(水性1液型・艶消しタイプ)
世界初のナノテクノロジー塗料として生まれたのが、水谷ペイント社の『ナノコンポジット』シリーズです。
『ナノコンポジットW防藻+』は、同シリーズの中でもより防藻性を強化した商品です。
藻の菌が外壁に付着してしまっても、菌の成長を阻止し、さらに雨水を利用して菌を洗い流してくれます。

菊水化学工業『ナノペイント』

(水性1液型・艶消しタイプ)
菊水化学工業は、国内で初めてシリカを使用した塗料を開発した業者で、独自のノウハウを基盤として『ナノペイント』シリーズを生み出しました。
無機質系超微粒子および有機成分を複合して完成させた、丈夫で長寿命の塗料です。
塗膜の表面は水となじむ性質であるため、雨による汚れを抑え、白い外壁もきれいに保ちます。

塗料の価格だけではなく、総額費用も確認を

ここまでは、外壁塗料ごとの価格帯の違いを比較しましたが、塗装リフォームの際には、塗料の値段や塗装作業の人件費だけではなく、補修費・養生費・諸経費・足場代といった費用が別途かかることが多いです。

必ず工事を依頼する前に、見積書に記載された合計金額を確認するようにしましょう。

 

外壁塗料選びは、塗装のプロの意見も参考に

最後に、外壁塗料を選ぶ際の一番の注意点についてお話しします。

いずれの塗料であっても、業者の腕が良くないと、塗料が持つ効力は発揮されません。
また塗料の性能だけではなく、下地処理なども丁寧に作業してもらうことが大切です。

業者によって得意な塗料や提案内容も異なるため、「光触媒やナノテクが気になるけど施工できる業者はいる?」「シリコンかラジカルか迷っている」「どれが良いか選べない」など悩む場合には、複数の業者に見積もりを依頼し、じっくり比較してみることをおすすめします。

2社以上のプランを比べてみることで、プロが認める塗料は何か、おおよその費用相場はいくら位か、また良い業者ならどういった対応をしてくれるか、見極めるための基軸にもなるはずです。

今後の住宅のメンテナンス周期なども考慮しながら、塗装経験が豊富な業者と一緒に最適な塗料を選び、満足できる外壁塗装をぜひ実現してくださいね。